つづくといいなぁ。。。(´ー`;
あ、おれいまえーじゅきてます (´▽`ノ (何近況報告
「ただいま」
疲れた様子で帰って来た闇エルフを龍たちが迎える。
報告を終え、必要箇所でミーティングを行いエメルディアの作戦のバックアップの手配をし、快く手伝いを申し出てくれた夏山青年を町の旅館まで送り届け、半徹夜をした身体には結構ハードな一日だった。
疲れた様子の闇エルフにいつものように水竜が勢いよく飛び込んでくる。
飛んできた小さな水竜の胸元にゆれるガラスに文天祥は目を落とした。
「これは?」
闇エルフの指の上でそれは柔らかな魔力の光できらめいた。
竜たちが顔を見合わせた。
覚えのある魔力を手に感じながら闇エルフの背筋に嫌な予感が這い上がる。
「ディラは・・?」
「そのペンダントを作られて、釣りをするってお出かけに・・」
白竜の声を背に彼女を寝かせてた部屋へと走りこむが、もちろんその姿はなく。
取り残されたように白い酒瓶が転がっている。
窓の外からまだ焼けた土の匂いが漂っていた。
闇エルフが身を乗り出して外を見ると庭に焦げた跡が生々しく煙を上げている。
今までの出来事が闇エルフの頭の中で切れ切れではあるが道を作り始めていた。
「でも、場所まではわかんないだろ・・・あ・・」
自分が得た情報より闇天使の得た情報のほうが多かったことに文天祥は気がついた。
「そうか、、、あの時、か!」
海底都市で、闇天使はあの男たちの頭の中を覗いたのだと、文天祥は思い当たった。
土地の名前まではわからなくても、彼らの通った道筋を逆に行けば目的の場所をたどれるだろう。
そして闇天使はそれを実行したのだ。
「あの身体で・・大丈夫なのかよ」
頭を抱える闇エルフに竜たちはおろおろとするばかりであった。
「のろくさい船・・・」
甲板の上から海を眺めて闇天使はつぶやいた。
手の中で怪しく光るガラス玉がころころと転がる。
文天祥の館をでたあと闇天使は自宅に戻り、簡単な支度をして出てきたのだ。
手の中の瓶を煽る。
酒瓶だが中に入っているのは水。
普段酒を飲んでいるのは敏感すぎる感覚を麻痺させるためというのはほぼ誰も知らない。
海底都市で覗いた男の頭には深い水と魔力への渇望。
それを包む熱く焼けた赤い砂の大地が染み付いていた。
「海の水さえもほしいと願うか・・・」
日差しに焼けた喉に冷たい清水を流し込む。
のろくさいと闇天使に酷評された船はそれでもしっかり動いていたようで、遠い向こうに海の色とは違うそれが見えてきていた。
「すげぇな・・」
船の向かう先、青い海の上に赤い陽炎が立ち昇っていた。
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